

中国産野菜の安全性
皆さんは「中国産の野菜」をどのように思っていますか?
中国産野菜に対しては「農薬による汚染があるのではないか」「安全性に不安がある」といった印象を持たれる方も
少なくありません。しかし現在では、現地での栽培・生産管理体制が大きく改善されており、厳しい基準を満たした
安心・安全な中国産野菜が安定的に供給されています。私たちはこうした品質の変化と実態を正しくご理解いただけ
るよう、丁寧な情報発信と提案活動を行っております。
日本には中国の野菜が、たくさん輸入されています
⽇本は多くの野菜を海外から輸⼊しており、中国は⽇本の野菜需給に影響を及ぼす重要な輸⼊先のひとつです。
外⾷・スーパーなどを始め、中国産野菜は⽇本の⾷卓の⽀えになっていると考えられます。
中国の野菜の安心安全って?
2002年に発生した残留農薬問題は、中国の農業者と日本の食品業界にとって深刻な影響をもたらしました。
特に、ほうれん草の輸出が停止されたことで、中国の保管施設には行き先を失った多くの野菜が滞留することになり、日本側では代替供給元の確保や、全体の輸入野菜に対する検査が強化されるなど、大きな混乱が生じました。
このような状況を受けて、日本と中国の政府や企業が協力し、信頼の再構築と品質向上に向けた取り組みが進められてきました。
その結果、現在では厳格な管理体制の下で、安全性の高い中国産野菜が安定供給される体制が整いつつあります。
再生をかけた取り組みで実現した、安心安全
◆ 栽培に使用する農薬については、日本で承認された基準に従ったものを厳選しています。
(海外には、日本での登録がない農薬や、基準値が定められていないものも存在します)
◆ 日本の企業は、生産過程の管理から栽培過程の管理へとシフトしました。
(栽培計画や使用する肥料、農薬の管理を徹底しています)
◆ また、中国政府は日本向けに野菜を輸出する企業に対し、栽培基地の現地視察を行います。(中国政府が現地を確認し登録しない限り、日本への輸出は認められません)
◆ さらに、中国政府は輸出時に残留農薬の検査を強化し、基準を満たさなければ輸出できません。
(輸出品はコンテナに積む前に抜き取り検査を行い、その結果が出てから出荷します)
◆ 日本政府は、過去に問題があった食品については輸入時に厳しく検査し、合格後に輸入を許可します。
中国からの輸入品には、ほうれん草や⽟ねぎ、⼈参、鰻などに対して命令検査が実施されています。
この検査にかかる費用は日本の輸入業者の負担となります。
「安心」のための取り組み
畑での管理体制
・各畑には所有者名や作物の情報が記載された看板が設置されています。
・農薬や肥料の保管庫には、使用方法や管理台帳が整備されており、詳細な栽培マニュアルも用意されています。
・このマニュアルには、使用する農薬の種類、使用方法、使用時期、基準値などが細かく記載されています。加工工場での衛生管理
・新鮮な野菜を加工する工場では、厳格な衛生管理が行われています。
・工場に入る際には、清潔な作業服に着替え、手洗いや消毒、手指の状態、爪の長さ、アクセサリーの有無などのチェックが実施されます。
・作業服は役割に応じて色分けされており、班長の帽子には赤いラインが入っているため、スタッフの配置が一目でわかるようになっています。
・作業は主に手作業で行われ、管理者が作業員の行動を監視しています。
・使用する器具は用途ごとに色分けされており、使用前には必ず清掃や破損の確認が行われます。情報の見える化とマニュアル管理
・工場内には、原料の収穫日や畑の情報、作業時の注意事項、選別基準の例などがパネルで掲示されており、誰でも簡単に確認できるようになっています。
・栽培と同様に、生産に関しても詳細なマニュアルが整備されており、各作業の手順や注意点、器具の取り扱いに関する規則が明確に定められています。
・これらの実施状況は記録として管理され、安全性と品質を高い水準で維持しています。「安全」のための取り組み
「安心」のための取り組みをきちんと実行して、記録をとりながら確認をしていれば安全な商品ができます。
しかし、やはり「本当に大丈夫なの?」「きまりを守っているの?」と不安を抱く方も少なくないでしょう。
そこで、私達は商品が「安全」である事を証明するために、様々な検査を実施しています。
◆ 残留農薬検査は、収穫前と商品になってからの2回実施しています。
また、病原菌などの付着がないかなどの菌数検査も実施しています。◆ 袋詰めした商品や、加工中のもの、生産に使用する備品なども検査しています。
この検査も工場内の検査室で実施しているので、すぐに検査結果が分かります。
中国野菜へのイメージ、変わりましたか?
中国産野菜に対する従来のイメージが、少しでも変わったと感じていただけたなら幸いです。
近年、中国における栽培・生産体制は大きく改善され、「安心・安全」がしっかりと担保された品質の野菜が供給されるようになっています。見知らぬ土地での生産に不安を感じるのは自然なことです。だからこそ私たちは、現地の生産者と密に連携し、栽培方法・管理体制・品質基準を
一つひとつ丁寧に確認したうえで、商品をご提供しています。
私たちがお薦めする野菜は、自分たち自身が「安心して美味しく食べられる」と確信を持てるものだけです。